5Gが必要とされる理由とは?

2023.06.14 IT・WEB最新トレンド

5Gが必要とされる理由とは?

5Gとは、従来の4Gよりも約100倍速いデータ通信速度と、約1000倍多い接続台数を実現する次世代の通信技術です。また、遅延時間も1ミリ秒以下と非常に短くなります。これにより、高速で安定したデータ通信が可能になり、さまざまな分野でイノベーションが起こると期待されています。

しかし、なぜ5Gが必要とされているのでしょうか?その理由は、主に以下の2つに分けられます。

  • データ量の増加
  • IoTの普及

データ量の増加

近年、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の普及や、動画やゲームなどの高品質なコンテンツの利用が増えています。これに伴って、通信されるデータ量も膨大になっています。例えば、2015年に通信されたデータ量はおよそ6ZB(ゼタバイト)でしたが、2025年には、約7.6倍の46ZBになると予測されています。

このようにデータ量が増えれば増えるほど、現在の4Gでは対応しきれません。4Gでは最大で1Gbps(ギガビット毎秒)の速度で通信できますが、5Gでは10Gbps以上の速度で通信できます。つまり、5Gは4Gよりも10倍以上速い通信ができるということです。

これにより、高画質・高音質・高臨場感のコンテンツをストレスなく楽しめるようになります。また、クラウドサービスやAIなどの高度な技術を活用することも容易になります。

IoTの普及

IoTとは、「モノのインターネット」と呼ばれる技術です。以前はインターネットにつながっていなかったさまざまなモノ、たとえばスマート家電、医療機器、工場の生産ラインの機械設備、自動車などがネットワークに接続され、データの収集・分析・活用が行えるようになっています。

IoTは、人口増加や高齢化、都市への人口集中といったメガトレンドへの対応や、エネルギー不足や水・食料の不足、医療格差や交通渋滞、環境破壊・変化といった社会課題の解決に貢献すると期待されています。例えば、

  • スマートシティ:街全体をIoT化して交通管理やエネルギー管理を効率化し、住民の快適性や安全性を向上させる。
  • スマートファクトリー:工場内の機器やロボットをIoT化して生産管理や品質管理を自動化し、生産性や競争力を向上させる。
  • スマートヘルスケア:医療機器やウェアラブルデバイスをIoT化して健康状態や生活習慣をモニタリングし、遠隔診療や遠隔手術などを実現する。

などが挙げられます。

しかし、IoTが普及し、情報端末だけではなく、あらゆるものがネットワークにつながるようになると、現在の4Gでは対応しきれません。4Gでは最大で150億台の端末を接続できますが、5Gでは1000倍の1兆台の端末を接続できます。つまり、5Gは4Gよりも1000倍多くの端末を同時に接続できるということです。

これにより、さまざまな分野でIoTの可能性が広がります。また、5Gは1ミリ秒以下の低遅延と99.999パーセントの高信頼性を実現します。これにより、自動運転や遠隔手術などのリアルタイム性や安全性が求められる分野でもIoTを活用できるようになります。

まとめ

5Gは、データ量増加やIoT普及などの背景から必要とされている通信技術です。5Gは高速・大容量・低遅延・高信頼・多接続という特徴を持ち、さまざまな分野でイノベーションを起こす可能性を秘めています。

しかし、5Gを活用するためには、周波数帯や基地局の整備、セキュリティや規制などの課題もあります。これらの課題を克服するためには、政府や事業者、研究機関などが連携して取り組むことが重要です。

5Gは、情報通信だけでなく、社会全体に革新的な変化をもたらすでしょう。私たちは、5Gの可能性を最大限に引き出すために、常に新しい技術やアイディアに挑戦し続ける必要があります。

みなさまの成功や幸せへのヒント・気づきになれば幸いです。 

最後までお読みいただきありがとうございました。