ポジティブ心理学とリーダーシップ:困難を乗り越えて、チームのパフォーマンスを改善する

2023.07.21 Mindful Business

ポジティブ心理学とリーダーシップ:困難を乗り越えて、チームのパフォーマンスを改善する

新型コロナウイルス感染症のような困難な状況下で、従業員にポジティブになることを奨励するのは、あまりに非常識な行為だと思うかもしれません。しかし、困難に直面しているときこそ、リーダーはそれを積極的にやるべきなのです。今回は、ポジティブ・リーダーシップを実践する4つのポイントをご紹介します。

ポジティブ心理学とは?

ポジティブ心理学とは、「人が幸せに生きること」を科学的に追求する学問として、ペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン教授により創設されました。ポジティブやネガティブなどのあらゆる要素を取り入れ、「幸せとは何か」を科学的に研究する学問です。

ポジティブ心理学を支える5つの柱

ポジティブ心理学では、「幸せ=ウェルビーイング」を支えるものとして5つの柱となる要素を挙げています。5つの柱は、それぞれの頭文字を並べて「PERMA(パーマ)」と呼ばれており、ウェルビーイング理論のなかで幸せを向上させるために必要な要素としています。

  1. Positive Emotion(ポジティブ感情):愛や喜び、笑いや感謝といった肯定的な感情を指しています。ポジティブ感情は、ネガティブな感情を打ち消すことで対処力・回復力が高まり、思考や行動の選択肢を広め、さらに人生の幸せを向上する要素を生み出すとされています。

  2. Engagement(没頭や没入):時間を忘れて何かに没頭して集中し、夢中になることを指しています。スポーツ選手などが体感する「ゾーン」のように物事に夢中になることで、集中力が高まり、仕事の効率や生産性を向上させる思考です。

  3. Relationship(豊かな人間関係):幸福度に大きく影響する要素として、社会的な人間関係を挙げています。友人やパートナー、家族や仲間など、他者との関わりや繋がりがあること、そして他人と自分を比べることなく、「他者に貢献することで、自分も幸せになる」ということが、研究で明らかにされています。

  4. Meaning(人生の意味や意義):価値観や人生の目的に関係する要素です。人生を歩むなかで、何が大切で重要なのか、また優先する内容が何なのかを明確にすることが、幸福度を向上させるとしています。

  5. Accomplishment(達成、完遂、マスター):何かを達成することで幸福感が向上するという考えです。勝利や達成の体験はポジティブ感情を生み出す要素とされており、価値のある目標を追求する生き方が幸せな生き方であると考えられています。

ポジティブ・リーダーシップとは?

ポジティブ・リーダーシップとは、上記のポジティブ心理学の原則をリーダーシップに適用したものです。リーダーがポジティブな姿勢を持つことで、困難な状況でもチームの士気を高め、生産性を向上させることができます。

ポジティブ・リーダーシップを実践する4つのポイント

  1. ポジティブな姿勢を持つ:ポジティブな姿勢を持つことは、困難な状況を乗り越えるための重要な要素です。ポジティブな姿勢は、チーム全体の士気を高め、生産性を向上させます。

  2. 挫折や困難に直面したときこそ、ポジティブな姿勢を奨励する:挫折や困難に直面したときこそ、リーダーはポジティブな姿勢を積極的に奨励すべきです。そのことが、困難を乗り越える助けになります。

  3. ポジティブなストーリーを共有する:ポジティブなストーリーを共有することで、チーム全体の士気を高め、生産性を向上させます。また、ポジティブなストーリーは、成功へのエネルギーになります。

  4. ポジティブな変化を奨励する:ポジティブな変化を奨励することで、チーム全体の士気を高め、生産性を向上させます。また、ポジティブな変化は、成功へのエネルギーになります。

まとめ

ポジティブ心理学とリーダーシップは、困難な状況を乗り越え、従業員のパフォーマンスを改善するための重要な要素です。リーダーがポジティブな姿勢を持つことで、チーム全体の士気が高まり、生産性が向上します。また、ポジティブ心理学の5つの柱を理解し、それを日々のリーダーシップに取り入れることで、より効果的なリーダーシップを行うことができます。

みなさまの成功や幸せへのヒント・気づきになれば幸いです。 

最後までお読みいただきありがとうございました。