仮想通貨の税金と法律に関する注意点
2023.06.12 IT・WEB最新トレンド仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産の総称です。仮想通貨は、インターネット上で取引されるデジタルな資産であり、国や中央銀行などの発行者が存在しません。仮想通貨は、近年注目されている金融商品の一つですが、税金や法律に関する知識も必要です。今回は仮想通貨の税金と法律に関する注意点をまとめます。
仮想通貨の税金
仮想通貨を取引した場合、所得税や住民税がかかります。仮想通貨の取引で発生する所得は、雑所得として総合課税の対象になります。総合課税とは、他の所得と合算して課税される方法です。総合課税では、所得が大きくなればなるほど、税率も高くなる仕組み(累進課税)となります。
仮想通貨の取引で発生する所得は、以下のような場合に計算されます。
- 仮想通貨を売却した時
- 仮想通貨同士を交換した時
- 仮想通貨を無償で入手した時
- 貸暗号資産(レンディング)の利子を受け取った時
仮想通貨の取引で発生する所得は、以下のように算出されます。
- 売却価格(交換相手の価格)から購入価格(入手時の価格)を引いた差額が利益
- 利益から必要経費(手数料や消耗品代など)を差し引いた金額が課税対象所得
仮想通貨の取引で発生する所得は、原則として総平均法で計算されます。総平均法とは、1年間に購入したすべての仮想通貨の平均価格を購入価格として計算する方法です。個人投資家は申請すれば移動平均法も選択できます。移動平均法とは、売却した仮想通貨と同じ種類の仮想通貨の平均価格を購入価格として計算する方法です。
仮想通貨の取引で発生する所得は、確定申告の対象となります。確定申告は、毎年2月16日から3月15日までに行わなければなりません。確定申告の際には、仮想通貨取引所から送付される年間取引報告書や計算書などが必要です。
仮想通貨の取引で発生する所得には、以下のような税率が適用されます。
課税対象所得 | 所得税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
仮想通貨の法律
仮想通貨は、法律上では暗号資産と呼ばれます。 暗資産とは、電子的な記録で表される資産価値であり、法定通貨や外国通貨と交換できるものを指します。暗号資産は、金融商品取引法や資金決済法などの法律に基づいて規制されています。
金融商品取引法では、暗号資産を対象としたデリバティブ取引(先物取引やオプション取引など)やICO(Initial Coin Offering)などが規制されています。デリバティブ取引やICOを行う場合は、金融商品取引業者として登録する必要があります。デリバティブ取引やICOに参加する場合は、金融商品取引業者が適切に登録されているかどうかを確認する必要があります。
資金決済法では、暗号資産を売買する仲介業者(暗号資産交換業者)や送金する業者(暗号資産送金業者)が規制されています。暗号資産交換業者や暗号資産送金業者は、登録制度や内部管理制度などの義務を課せられています。暗号資産交換業者や暗号資産送金業者を利用する場合は、登録番号や営業内容などを確認する必要があります。
まとめ
仮想通貨は、税金や法律に関する知識も必要です。仮想通貨の取引で発生する所得は雑所得として総合課税の対象になります。確定申告の際には、取引報告書や計算書などが必要です。所得税や住民税の税率は累進課税で決まります。仮想通貨は、法律上では暗号資産と呼ばれます。暗号資産は、金融商品取引法や資金決済法などの法律に基づいて規制されています。デリバティブ取引やICOを行う場合は、金融商品取引業者として登録する必要があります。暗号資産交換業者や暗号資産送金業者を利用する場合は、登録番号や営業内容などを確認する必要があります。
仮想通貨は、魅力的な金融商品です。しかし、仮想通貨には高いリスクも伴います。仮想通貨を取引する際には、税金や法律に関する注意点を把握しておくことが大切です。ぜひ、仮想通貨の税金と法律に関する知識を身につけてください。
みなさまの成功や幸せへのヒント・気づきになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。